2011.3.28
第1回 杉作J太郎編 PART3 「男メーター、クライマックス!」
前回のPART2ではムダな男気で大惨事を招いた経験を告白した劔…。
PART3の今回は修羅の道を語り合います…。この男たちもやはり実在するッ!
<40過ぎてモーニング、50過ぎてAKB?>
●そういえば杉作さん、さきほど学生の時、卒業式の後は私物が全部なくなったとおっしゃってましたが。
J :そうなんですよ。
●それぐらいのモテ方だったのに、本人は至ってよく分からないんですよね。
J :その同級生の事を考えてせんずりするとかいう事もありませんでしたよね。全然だからターゲットだとは思ってなかったんですよ。協約違反だと思ってましたからね、それね。
●アハハハハー。
J :もうちょっと大きくなってからという。
●や、でも凄まじいモテ方ですよね。私物が全部なくなるっていうのは。
J :あと、卒業してすぐの頃にね、クラス会みたいなのあったの、お別れクラス会。そしたら、普段、接点のあまりない女の子4、5人がボクん所来てね。雨降ってましたけどね。次のお店行くまでの間「この娘の面倒見ててくれ」って言うんですよ。知らない娘なんですよ。同じクラスだから知ってはいますけど、そういう気持ちだったのは知らなかったんですよ。それまで、男子3人くらいで立ち話してたんですけど、そしたら気利かせていなくなって。んで、ボクひとりが彼女の肩抱いて。傘さしてね。ようやくその頃にはボクも「あ、なるほど、俺と一緒に居たいのかな」って思って。で、クラスの女の子たちが俺に押し付けたんだなって。そしたらその女の子はね、ボクの胸で泣いてましたよ、「ごめんね」って言って。
劔 :アハハハー!(爆笑)
J :まあでも問題はその後ですよ。その後に、その飲み屋の近所の友達ん家にみんなで行ったんです。けどいやーもう冷たいのなんの、そいつらがね(笑)。「何にも面白い事はなかったな、今日はな!」みたいな。
●ウハハハハハー!
J :「だから行くのやめときたかったんだよ!」って。ごっしー(※1)みたいな奴ですよ。一生居るね、男の世界には。ごっしーみたいな奴が(笑)。
劔 :付いて回るんですねー。何処行っても(笑)。
●あの話もいいじゃないですか。杉作さんが26歳で童貞を捨てて、なかなか友達に言い出せずについに切り出した時に、その聞いた友達が何も言わずに…。
J :ずっと川に石を投げてたんだよね。松野町でしたよ。あそこの渓谷行ったんですよ。かなり山深いじゃないですか。なんで松野町行ったかっていうと柳ジョージが来るって言ってて。
●アハハハ!
J :どんな所に来るのか、下準備で見とこうよって言って。
●その日じゃないんですか、下見ですか。
J :なんで柳ジョージ来るんだろうって(笑)。
劔 :アハハハー!
●で、それを言った後は、その人との関係はやっぱちょっと悪くなったんですか?
J :悪くはなんなかったと思うんですよねー。もういい年だったし。ただ「ま、俺はマゾだと思うんだ」って彼が言うんだよね。
劔 :それもスゴいですよね。
J :「もう普通の恋愛じゃダメなんだ」みたいなね。
●その方は童貞だったんですか?
J :彼は今もう結婚して子供もいますからね、だから童貞疑惑はゼロですけど、逆ですよね、ボクが今童貞疑惑がふくらんで来ますよね。ずっと独身ですから。親なんかはもしかしたらそう思ってますよね。
劔:童貞だかホモだか。
J :そのどっちかじゃないかって。
●東京で若い男集めて、映画作ったりしてるし。
J :ホモ映画じゃないのか? みたいな(笑)。いや、やっぱ相当親は疑ってるんじゃないですか。そういう話をした事はないですけど、親も気が付いてると思うんですよね、ボクがモーニング娘。好きだったのは。や、気が付いてますよ、絶対知ってますよ、だからやっぱ怪しいと思ってるでしょうね。
●その事に関しては別に何にも言わないですよね、もう。
J :実家帰って、モーニング娘。の事が話題に出た事はさすがにないですね。ボク40過ぎた後だったんで。
劔 :アハハハー。
J :40過ぎて、たまに実家に帰って来た子供にモーニング娘。の話題を切り出すのは向こうも勇気いるよね。これで50でAKBだったら大笑いだねー(笑)。
●アハハハー。
J :来年(2011年)で50ですけど、50になってAKBが始まったらね、アハハハハー。あと韓国アイドルもありますからねー。
劔 :そうなんですよねー。(アイドルを好きでいる事は)過酷な道ですよね…。
J :ホントに過酷だった…(以下、シビれる話が続くが、過酷すぎて割愛…)
劔:こんな過酷な道ですけど、どうしたらね、うまくやっていけるのかなっていう。
<男餓鬼道、KARAっ風>
●でもふたりはまたこれから過酷な道を先に進んで行く訳じゃないですか。
劔 :ボクはね、戻って来てしまったんですよね…。
J :KARAで?
劔:はい、KARAで完全に戻って来てしまったというか。実は、KARAに関してはちょっと予感するところがあって。はじめて日本にCDが出る事になって、プロモーションの時にスゴいデカいトレーラーがガンガン渋谷の街を通ってたんですよ。それが目の前を通った時に「あ、これ見ちゃイケない」と思ったんですよ。
J :なんで? 予感がしたの?
劔 :予感がしましたね。これを見たら行ってしまうかもしれないって。
J :他のトレーラー見てもそうは思わなかったんだ?
劔 :他のトレーラーではそんなに…。
J :五木ひろしとかもあるよね。
劔 :ありますよねー。五木ひろしのトレーラーは最近見てないですけど。
J :(同席のコブラさんに)最近見たよな。立派なトレーラーでしたよ。それ見ても引っ掛からない?
劔:まあそうですよねー。
J :ハニーシックスのトレーラーもありますよ。
劔 :何にも思わないですねー(笑)。KARAのトレーラーが目の前を通った時に、今思えばですけど「これはちょっとマズい」と思って目を逸らした自分がいたんですよね。直視してはいけないっていう。
J :何でだろう? 予備知識はあったんですか?
劔 :ちょっとは。サウナとかで、韓国からのアイドルがみたいなのを特集でやってるのをTVで見ちゃったりとかしてて、ちょっといいなあと思ってたんですよ、心のどこかで。
J :出会った時、裸だったんだ、劔さんはね。
劔 :そう言えば確かにそうなんですよ(笑)。
J :裸でそうやって出会ったっていうのもあるのかもね。サウナで見るTVって入りがいいんだよね。
劔 :あ、そうなんですか?
J :入りがよくないですか? サウナで見てるときのTVって割とすんなり見れちゃいません?つまんない番組でも。
劔 :あ、でもなんかちょっと、暑いのを気を紛らわせるために、グッと見入っちゃいますね。
J :それで入ったんだ…。
劔 :それで「これは好きになっちゃうかもな」っていう気持ちがどこかにあったんですよ。でも過酷な道だってのは分かってるから。その道を選ぶ、あえて選ぶのはちょっとマズいかなと思ったんですけど。トレーラーが通った時も目を逸らすぐらいの気持ちだったんですよ。それがある日…。
J :それは男メーターとは違うもんなの?
劔 :んーとまあ男メーターというより…。
J :アイドルの方に行くっていうのはあんまり男らしくないじゃないですか。や、男らしいですよ、逆に言えばね。女を好きなのは男らしいけど、でもやっぱアイドルを追っかけるとか、アイドルのコンサートでハチマキ巻くとかはま、どっちかって言うと男メーターにはちょっと反してる…。ま、高倉健はやんないもんね。
●アハハハハー。
J :渡哲也もやんないし。銀魂でも銀時はやんないもんねー。新八ですからね、やってるのは。
劔 :ハハハハー。
J :新八クラスに格下げっていう事もあるんですよ。
劔 :そうなんですよ、だから、要はまた彼女とかできない生活が始まっちゃうだろうなっていう。そっちに行ってしまったら。で、当時アイドル好きだった頃はまだ20代の半ばで、半ばというか20代になったばかりでしたけどそれからこっちも30になっちゃったし、今からアイドルにグッと行っちゃったら、またこれ10年くらいすぐ経っちゃうかもなみたいな。
●修羅道ですね(笑)。
劔 :修羅の道が待ってるんだなというのがあったから、ちょっとやっぱりこう自分からは避けて通るっていうのがあったんですよ。それがある日、まあいまボクが今仕事でやってる神聖かまってちゃんっていうバンドのメジャーデビューのアルバム2枚同時発売という重大発表の情報が流出しちゃったというか、すっぱ抜かれちゃってですね、ファンの方に。それでボクはスゴく、自分の落ち度でもあるし、落ち込んでしまいまして。それでustreamでちゃんとメンバーの口から公式な発表をしようと、カラオケボックスに行ったんですよ。そしたら、そのカラオケボックスでね、KARAのビデオがビシッと流れてたんですよ! 何て言うか心が弱ってたんでしょうね。何かすがるものが欲しくなってた時に、それがね、スッと入って来てしまいまして、もうそれでもう、そこでもうパッと行ってしまいましたね。これはもう神様なんじゃないかって。女神さまがいた! 5人も!
一同:アハハハハハー(爆笑)。
劔 :こういうのは、心が弱くなった時に来るんですよね。
●少女時代ではなくて。
劔 :KARAだったんですよ。
●両方知ってたはずですよね。
劔 :知ってたんですが、やっぱり敢えて深く追求はしなかったんですよね。
●目を逸らしてた訳ですからね、トレーラーとか見ても。
劔 :だから、まあね。
●それはモーニング(娘。)の時に受けた衝撃とは似てるものなんですか?
劔 :や、結構似てるものでした。
J :じゃ、同じ事になるかもね。
劔:そうなんですよ。やっぱ心が弱くなった時で、その(モーニング娘。の)時も。
J :あと、やっぱり、健さんとは違った意味で男メーターが発動されるからね。はちまきは巻かないけど、健さんは。尽くしたい、みたいなね。好きな女性のために。健さんで言うと、モーニング(娘。)の時も思ってましたけど「冬の華」みたいな世界ですよね。倉本(聰)さんの書く男像みたいな。やっぱアイドルファンはどっか出て来るんだよね。彼女が水たまりの中を歩こうとしてる時には、背広を敷いてみたいな。
●アハハハー。
劔 :一回、あれやってみたいんですけどねー。
J :ボクもホントね、当時よく言ってましたよ。加護(亜依)さんにね、もしもいつの日か、万が一会うことがあったら何て言うの? なんて。で、あの「応援してくれてる方ですよね?」って加護さんが言ったら、あの「冬の華」の健さんみたいにね「何の話ですか?」みたいな。
劔 :アハハハー!
J :「人違いじゃないありませんか」なんてね、ウハハハハハー。
●カッコいいですねー。
劔 :「名乗るほどの者ではございません」って言いたいですね。
J :でも顔出ししてやってたからねー、思いっきり名乗ってましたからね。バレバレでしたけど。
●健さんはいまだに江利チエミさんの命日にはお線香を送ってるといいますしね。
J :健さんはスゴいみたいだよねー。気遣いが。この前、ある役者さんの息子さんが原稿書いてましたけど、お父さんが亡くなった時に、健さんから品物が届いたんだって。見てみたら「お父様とは残念ながら一度も共演はしておりませんが、お父様の事は素晴らしい役者だと思っていました。いつか共演できる日が来るかと思ってましたが、お亡くなりになられて残念です」っていう手紙が付いてて。いやースゴいね、健さんは。男メーターがもう完全に振り切れてますけど(笑)。健さんがモーニング(娘。)見たり、AKB見たらスゴい事になるだろうね。
劔 :どうなるんでしょうねー。
J :いやもう、サイリウム怪獣みたいになって来るかもしれない。
一同:ワハハハハハー(爆笑)。
J :「あの、さっきサイリウム振ってたの、健さんですよね?」「何の話ですか…。人違いじゃありませんか。」みたいな(笑)。
<これが男のいいことある記念の瞬間!>
J :やっぱ男メーターの強い人はやっぱりね、嘘がつけないから、嘘がつけないっていい意味じゃなくてですよ。悪い意味だと思うんですけど。絶対、緊張しちゃうんですよね。やっぱり中2病じゃないけど女性がいるとね。ホント、ボクら墓場プロでよく、みんなでお酒飲んだりお茶飲んだりしますけど、女子がいた事は一度もないですけどね。いると、話がおかしくなる。
劔 :意識してね。いつもの自分が出せないというか。
J :ホントね、女性がいると緊張しちゃうんですよ。これは一生取れないんじゃない? や、ボクねモーニング(娘。)の時にね最初に会ったのが後藤(真希)さんだったんですよ。や、もうね、頭おかしくなるかと思ったもんね。当時、45くらいになってましたけど。そんで、その後、加護(亜依)さんとお会いして、石川(梨華)さんともお会いして。石川さんと会ったときは割と普通に会話できたんですよ。で、ボク自信が付きましてね。後藤、加護っていうボクにとっての二大巨頭を経たから、もう女性に会って緊張するとか、スターに会って緊張するとかってなくなったんだなと思ってね。そりゃそうだよね、いい年してね、いくら相手が芸能人で、そりゃ只の職業だし、職業で芸能人やってる人だからって、緊張したりアガったり挙動不審になってたら、かえっておかしいよなと思ってね。で、石川さんで絶対的な自信持ってね。その時いっしょにいた墓場プロの人が「よくあの石川梨華さん目の前にしてあんな普通に何でも話せますね」って言うから「いや、そらね、経験です」なんて言って。「人生経験で、時が経てば何とかなるから気にする事ないよ」なんて言ってたんですけど、この間、公演が終わった後、AKBのメンバーを目の前にしてね、もうね、卒倒しそうになっちゃいました。
一同:ワハハハハハー(爆笑)。
J :もうね、帰りたくて帰りたくて。「もうすぐAKBがここに来ますから」って言うから「いやもうちょっと時間がないんだよな」って言って。目の前に「戻って来ましたー、お疲れさまでしたー」って入って来た時ね、もうあの周りの音がね、消えてましたよ。
劔 :アハハハハハー(爆笑)。
J :ほんでもう、心臓の「トクッ、トクッ!」みたいなのがね(笑)。いやー、いくつになっても。それまで見た事ない娘だから、緊張する必要ないんですけどね。
●特に思い入れがある訳でもないですしね。
J :そうなんですよ。
劔 :石川さんの時の話で言えば、緊張する必要はないですよね。
J :そうなんですよ、石川梨華さんでさえそうだったんだから。石川さんなんか500位ランキング(※2)でもかなり上ですからね。
●アハハハハー。
J :ただやっぱりその、予感めいたものっていうのはあるんだね。(AKBメンバーと)お会いしたその夜にね、まゆゆ可愛かったなと思ってね、500位ランキングの順位を入れ替えなきゃ行けないと思って。入れ替える作業をしたんですけど、予感が働いてましたよ。意識してなかったですけどね、まゆゆはもともとかなり上にいました(笑)。
●えー(笑)。
J :AKBの中ではいちばん上にいましたね。予感めいたものがあったんですね。その本人目の前にしても、その意識はなかったですけどね。汗がね、心の汗が(笑)。それを感づかれてはいけないっていうのは思いますけど、そりゃね。向こうから見たらこっちは49歳、50歳ですからね。
●お父さんぐらいですよね。
J :プロデューサーどころかね、もうホント、秋元さんぐらいの年だから。参りましたね…。
●そんなに衝撃的だったんですね。
J :や、でも今後もでしょ。誰に会ってもそうなると思いますよ。まず話が出来ないもんね。バニラビーンズに会ったときもそうでした。向こうは大人だと思うからね、ポンポン、結構、罵詈雑言に近いものをぶつけて来るんですけど、返せないんだよね。
●娘でもおかしくないくらいですよね、バニラビーンズだったら。
J :ホントですよ。孫でもいいくらいかもしれないもんね。何が原因って、やっぱ慣れてないんですかね。
●50歳で慣れなかったら、この先ちょっと難しいですよね。
J :たぶんね、嘘つくじゃないけど、女性の前で取るべきデフォルトの態度ってのを用意してないんだね。それがたぶんないんでしょう。今まで思ってみたら一度もなかった。今までで一番の大勝負は初体験の時だったかもしれないけど、やっぱり童貞だとバレてはいけない、みたいなね。
劔 :そうですねー。
J :ここがまたおかしいんだよね、なんで童貞だとバレちゃいけないんだろうね、ホント。まあ世の中が変わって来るでしょう、いずれ。女子が強くなってくるから。
劔 :ボクどうだったかなー。向こうからしたら確実にボクは童貞だと分かられてるんだけども。
J :でもね、時代的にもうそろそろ追いついて来ますよ。女子がそう思い始めるよ。「処女だってバレたら困る」ってね。処女だって大手振ってね「はじめてなんです!」って女が言えたのはね、ついこの間まで。
劔:アハハハハー!
J :もういまや過渡期ですよ。女性も強くなって来ましたから。もうあの、初めてでも初めてじゃないフリしてね。
●そうかもわかんないですね。
劔 :恥ずかしい事なんですかね?
J :や、女子もそうなって来るんじゃない。そうなって来ると、どっちもが正直に言えるようになってくるといいのか、どうなのか。
●劔さんの高校の時に付き合った彼女っていうのはネットで見られますからね。
J :何で? 顔出ししてるって事? 何の仕事なの?
劔 :何故かというとその人はなんかTV出てたんですよ。地元の夕方の情報番組みたいなやつに。もうビックリして。とりあえず実家に電話してあの何とかって番組、録っといてもらえる? って。
J :ウハハハハハー。何で?
劔 :や、見たいなと思って(笑)。
J :ンハハハハハー。その人はなんでダメになったの?
劔 :やーなんかやっぱり(以下、悲しすぎて割愛…)。その時もひとり泣きましたけどね。
J :ンハハハハハー。
●結構泣くんですねー。いろんなタイミングで。
劔 :とりあえず、ひとりで泣くっていう。
J :これはボクもね、コブラにもよく言うんですけどね、失恋の時は泣いてもいいって。他の事では絶対泣くなよと。男はね。恋愛の事では泣いても構わないけど。まあ彼は恋愛以外の事でよく泣くんで。ンハハハハハー。
●男メーターってのは、今の若い子とかでも持ってる人数って変わらないんですかね、比率みたいなのも。
J :こうあらねばいけないみたいなのは今の20歳でもあると思いますよ。ボクらの目から見たら男らしくない人でも持ってますよね。
●美学はそれぞれ持ってますよね、みんな。
J :墓場プロの若いのでね、好きな娘が出来た、そしたらその好きな娘が、あのタバコ吸ってたって。そいつもタバコ吸ってましたよこの間会ったら。ただやっぱり彼女が吸ってるのに、男の自分が吸ってないってのはどうかなって思ったんじゃない?
●その彼はもともと吸ってなかったんですか?
J :前は吸ってたんだけど、や、吸わせたんですよ、墓場プロ来てむりやり。むりやり吸わせてて、止めてたと思うんですけど。
●むりやり(笑)。
J :男のデフォルトメーターってのがあるんでね、こっちがね。むりやり酒飲ませて、タバコ吸わせて、むりやりパチンコやらせましたから。
劔:アハハハハー(爆笑)!
J :中にはひとり、ボクはそこまでは…と思ったけど、墓場プロの先輩はそいつをむりやりソープにも連れて行きましたからね。童貞だったのに。
●アハハハハ!
J :やっぱ、彼も男らしくあらなきゃいけないと思ってるみたいでね、家で酒飲んでるって言ってましたよ。
●杉作さんのもとには、やっぱりそういうモノを持ってる方じゃないと集まって来ないですよね。男でありたいって部分がある人じゃないと。
J :基本、ぜんぜんそんな感じの人じゃないんですけどね(笑)。でも高校の頃にモテたみたいな事はボクの人生で起きないでしょうね、もう。
劔 :そのモテたみたいな時期をどう過ごすかって大事だと思うんですよ。
J :結局、その時ボクが取った行動は、どの女性とも付き合わないって事でしたから。
劔 :何かうまいことそれを乗りこなす奴が世の中にはいてですね。ボクは常に考えているんですけど、なんでこううまくやれる奴がいるんだろうって。こっちはだって中高の頃、女の子にその何て言うんですか、触れた憶えとかがない訳じゃないですか。
J :でもまああれじゃないですか、そう思ってるからこそでっかいモノがつかめるのかもしれないよ、こっちはね。ボクが日常的に女性とうまくやってて日常的にガス抜きができてたら、たぶんね、後藤真希さんと会う事もなかっただろうなー。やっぱり大きな幸せが待ってますからね。またこんな事言ってると女性に怒られますが(笑)。あんたいくつだよ、みたいなね。
劔 :それはありますねー。
J :ボクが常にガス抜きしてたら、AKBに会ってうれしい気持ちもないだろうしね。この前確かに会って緊張しましたけど、緊張できる自分でよかったと思いますよ、ホントね。「あ、君たちがAKBって言うんだね、がんばってるのは聞いてるよ、これからもがんばりたまえ」みたいな大人にはねならなくてよかったかもしれないですよ。つまらないですよ、そんな大人はね。
劔 :でも僕もだんだんとそういう人たちと会う機会も多くなってきて、そうなって来たらそうなって来たで、もともと女の子に接する時みたいにまた、自分を大きく見せなきゃいけないっていうのが働いてるのは確かにあるかなと思って。ホントは「わ、○○ちゃんだ!」と思ってるのに「どうも、こんにちわ」みたいな。
J :それしかないからね、取れる行動はそれしかないんだよね。
●劔さんのファンってのもいますよね。この間も名古屋で杉作さんが…。
J :そうですよ、ギンティ(※3)なんか聞いたら黙ってないと思いますけどね(笑)。
一同:アハハハハー(爆笑)。
J :絶対、潰してやる! みたいなね。それかどっちかだよね、劔君のマネしなきゃみたいな。「その髪型貸してくれ」って。
劔 :でもギンティさんもモテてますよ。ニコニコ動画とかってコメント付くじゃないですか。「新耳袋殴り込み」の動画とか見てて、ギンティさん出て来ると「ギンティ小林、男! カッコいい」「この人カッコいいなあー」とかありますよ。
J :それ聞いてよく分かりました、これはモテには入らないかもしれないですね(笑)。
劔 :そうですよね。
J :モテる要素、ないもんねー。
一同:アハハハハー(爆笑)。
劔 :ないんですよ、ホントに。結局モテてないから、あとは自分の信じた方へ行くだけっていう。
●どういう風に女性に思われたいとかってあるんですか?
J :モテるのは意味ないからねー。こっちが好きな人とうまく行くんならいいけど、だから難しいですよね。
●不特定多数の異性とSEXできるのがモテるって思う人もいるでしょうし。
J :それは公衆便所ってやつだからねー。万が一、モテてたとしても、それは高級な公衆便所ですよ。
●アハハハー。100円払って入るような。
J :ちょっと位の高い公衆便所ってだけで、そんなに楽しくないんじゃないですかね。
●SEXには結びつかなくても、みんなから「あの人の生き方はカッコいいな」とか尊敬されるモテ方もあるじゃないですか。
J :やっぱり好きな人に気持ちが通じるのがいちばんだよね。そん時に昔の近鉄の佐々木監督みたいになるんじゃない。「ヨッシャー!」って。あれがやっぱり恋愛の一番素晴らしい形。好きでたまらなかった女が目の前でパンティーが脱げた、みたいな。「ヨッシャー!」の瞬間だよね(笑)。
(2010.11.18 恵比寿にて収録)
構成:中内龍(恋愛研究会。)
【脚注】
※1 ごっしー:男の墓場プロダクション下北沢西口隊隊長にして特殊編集者。下北沢アニメセンター所長の顔もあわせ持つ。その他詳細は各自調査。
※2 500位ランキング:杉作さんのライフワークでもある連日更新される好きな女性500人のランキング。当初は300位までだったがアニメキャラクターの参入解禁を機に500位まで拡大された。原則非公開。
※3 ギンティ小林:男の墓場プロダクション駒沢隊隊長。「新耳袋殴り込み」で命知らずの勇姿を見せ続ける男気あふれるライターである。