毎年春に開催されている『ザンジバルナイト in 野音』。4回目となる今年も、桜舞うおだやかな日曜日、日比谷野外大音楽堂で行われました。
ジャンルや形式にとらわれず、多彩なゲストを迎えて行うザンジバル、今年の出演者もツワモノ揃い。ジャンルもルックスもバラバラで、野音に集まったお客さんも、ロックTシャツを着た少年からショッキングピンクのTシャツにハチマキといったお兄さん、オシャレなオネエさんに家族連れとバラバラ。唯一の共通点である「音楽と春の休日を楽しむぞー」という、ゆる~い空気が漂っています。
開演時刻。野音のステージに登場したのは、主催者であるリリー・フランキー。「今回は震災があり、止めたほうがいいという声もありましたが、ここは外で安全だし、義援金も募っているので思う存分楽しんでください」という挨拶で、『ザンジバルナイトin野音2011』は幕を開けました。
トップバッターを飾るのは、4回連続でオープニングアクトを務めているゾノネム&グレートO。もはやザンジバルナイトの名物となっているのが、このふたりのオープニング・パフォーマンス。下ネタ満載のラップに客席から失笑につぐ失笑が浴びせられ、ゆる~いオープニングで今年のザンジバルナイトもスタートとなりました。
続いてポカポカ陽気の野音に登場したのは、神聖かまってちゃん。インターネットの生配信でライブの模様を配信するため、ボーカル・の子がノートパソコンを持って登場。その異質な空気に、何が始まるのかと期待が一気に膨らんだところでライブはスタート。
「初めて来たけど、いいな、ここ」と、ボーカルのの子は野音を見渡し、歌い、叫び、はちゃめちゃなパフォーマンスで観客を圧倒。その突拍子もない歌とパフォーマンスに、観客が唖然→興奮へと変化していきました。
ボーカル・の子が転げ回り(正確にはステージの床はよく滑るため、何度も転んでいた)、「ロックンロールは鳴り止まないっ」など狂気的なパフォーマンスで魅了し、MCでしゃべりすぎたため予定曲が1曲カットとなってライブは終了。それでもなかなかステージを降りない、の子は、「今年のザンジバルナイト、盛り上がって行きましょう!」と叫んで去っていったのでした。
ステージの転換中には、"昼間の転換担当"ウクレレえいじさんが登場。「マニアックでごめんね~」というお決まりの台詞とウクレレで会場を和ませながら、「のだめカンタービレの最後でテンションが上がる上野樹里」「映画『悪人』で金髪にして理由を話す妻夫木聡」など、マニアックものまねで、ほのぼのと楽しい時間が流れていきました。