2008.07.25
vol.9『3つのフィルム』
ぼくが頻繁に利用していた小さな図書館は、夏以降、たくさんの生徒が出入りするようになった。
授業と授業の間の休憩時間や昼休み、それに授業をさぼってまで通っていた図書館は、夏休み前までは一日に多くて三人ぐらいの生徒しか見たことがなかった。
ところが、夏休み以降休憩時間になる度に、冷房の効いた図書館にはたくさんの生徒がたむろうようになった。
校内でぼくの唯一の安らぎの場所だった図書館にはもう行けない。
学校の裏手にある寺の経内や学校の屋上へも行ったが、どうも落ち着かない。
そんなある日、ぼくは図書館とは別の避難所を見つけた。
それが写真暗室だった。
夏休み明けに、学校でキャノンのオートフォーカスカメラを定額より半額近い値段で販売されることを知り、ぼくは興味本位でカメラを購入した。
どの授業にも身が入らず、このまま何も身につけずに卒業したらどうしよう…という不安な気持ちもカメラを買わせた理由のひとつだった。
真新しい箱に入った一眼レフカメラ。
思った以上に軽い。
学校の屋上へ行きファインダーを覗く。
カメラは、ぼんやりと視野に入っていた風景を四角く切り取り、世界をはっきりと写しだした。
購入したカメラはキャノンのEOS Kiss。
28ミリから80ミリのズームレンズ付。
せっかくカメラを手にいれたからっていうんで、ぼくは写真の授業を専攻した。
週に2回の授業は、初めは写真についての講義からだった。
写真の授業の先生は、19世紀に発達したカメラの歴史や、肖像写真、報道写真から現在の広告写真や アートまでの写真史をざっくりと、けれどとてもわかりやすく教えてくれた。
年配のその先生の顔には無数のしわがあり、白髪と鼻の下につけた真っ白い髭がより年齢を感じさせたが、背は高く、肩幅が広くて姿勢も良い。
50歳手前にも見えるし60歳以上にも見えた。
顔と体格が釣り合っていない髭の先生。ナウシカの父親ジルにそっくりだ。
ぼくははっきり覚えていた。
その先生は入学試験のときにぼくの面接をした先生だった。
写真の最初の授業のあと、勇気を出して髭の先生に挨拶に行った。
ジルもぼくのことを覚えていた。
特にぼくが入学試験で描いたイラストをはっきりと覚えていると言った。
そのイラストは、人の形をした灰色の針金に、様々な色の毛糸が絡まっているものだった。
<現在の自分は何色でもないただの針金ですが、この学校でより多くのことを学んでいろんな色をつけていきたいです>
確かそんなような文章も加えて提出したんだと思う。
ぼくは、ゆっくりと丁寧に、一言一言を大事に語る髭のジルが好きになった。
先生はマーティン・ムンカッチやアンリ・カルティエ・ブレッソンの写真が、いかに喜びとユーモアと躍動感に溢れているかを教えてくれ、ロバート・メイプルソープの撮る光と陰が織りなす官能的な写真の美しさを教えてくれた。
ぼくは図書館にある写真集をありったけ借りた。
荒木経惟、木村伊兵衛、土門拳、細江英公、森山大道、ユジェーヌ・アジェ、ラリー・クラーク、ロバート・フランク…。それとデジャ=ヴュという写真雑誌も。
現代アートと呼ばれている写真はぼくにとって実体のないものだったが、髭のジルの講義を聞いていると不思議と魅力的に思えてきた。
写真概論を終えたところでいよいよ実技の授業に入る。
実技の授業ではカメラの基本機能から一枚の写真がプリントされるまでの工程を学んだ。
一枚の写真は、カメラのレンズを通して光をフィルムに感光させ、そのフィルムを印画紙にプリントして出来上がる。撮影時の光の量は、シャッタースピードや絞りで調整し、明暗をコントロール、適正の露出を見極めて撮影する。
今まで機能を知らずに使ってきたカメラ、それに写真についてますます興味が湧いた。
10台くらいの引伸機が備わった黒白写真専用の暗室と、照明機材やカラー引伸機が備わったスタジオなど、決して広いとは言えないが、この学校にはプリントまでの一連の作業が出来る充分な設備が整っていた。写真を専攻する生徒もそう多くなかったので、ぼくは集中して写真を学ぶことができた。
そして、図書館に変わる自分の居場所を暗室に見いだした。
最初の実技の課題は、浅草の隅田川をまたぐ橋を撮影してくること。
橋といっても風景に溶け込んだ引きの画ではなく、橋の鉄骨部分をアップで撮影して来いという。
数えきれないほどの数の巨大なボルトが分厚い鉄の塊に突き刺さっている骨組み部分をアップで撮影し、行き交う車や人々を支える巨大な道路橋の建造物の力強さを表現する。
この課題の狙いは、撮影時と現像時で光と影のコントラストをコントロールして、写真の印象を自分の狙い通りに表現するというものだった。
隅田川にはたくさんの橋がある。
ぼくはその中から水色に染められた駒形橋を選び、秋の冷たい風が吹くなか、カメラの機能をマニュアルに切り替え、太陽光がボルトと鉄柱の結合部分をくっきりと白と黒に分けたとき、絞りを8に設定してシャッターを押した。
キシャン。
しばらくすると、さっきまでの秋晴れが嘘のように空は雲に覆われ、小雨が降り出した。
隅田川の向こうには、たくさんのビルの形をした巨大な陰が灰色に霞んで見える。
夕暮れの光の中、橋を渡る女性が透明の雨傘を開いた。
キシャン。
もう一度橋の鉄骨部分にカメラを向ける。
橋を支える水色の鉄骨が雨空に伸びる。
ぼくは雨などおかまいなしにシャッターを押し続けた。
体が被写体にじわっと溶けこんでいく。それまで触れたことのない被写体に、カメラを通して指で触れ、カメラを通して嗅いだことのない被写体の匂いを感じた…。そんな気がした。
いつの間にか写真が好きになっていた。
暗室での現像の過程も好きだった。
フィルムに焼き付けられた記憶が、現像液の中で真っ白い印画紙にジワジワと浮かび上がる。印画紙は別れ別れになった記憶を蘇らせ、自分がそこにいたことを証明した。
浅草で撮影をした次の日、ぼくは初めて暗室に足を踏み入れた。髭のジルはぼくに、暗室の匂いは癖になるぞぉ、と言った。
…暗室。
ところどころ破れた「暗室」とプリントされた紙が入り口のドアに貼ってある。補強で貼ったテープまでもが黄色く変色している。そのドアを開けると酸味の強い匂いが鼻を突く。
ひとつの教室を仕切り板を使い、いくつかの部屋に区切っている。一番広いプリント用の暗室、三人でいっぱいになるフィルム現像用の暗室が二部屋、暗室での一連の工程を教えてくれる安藤忠雄そっくりの八重樫先生の部屋。
細い通路には、フィルム乾燥機や印画紙の乾燥機が所狭しと配置されている。
仕切り板や壁にはシミが幾重にも重なっていた。
にしても強烈な匂い。
よっちゃんイカ製造工場の中はこんな匂いなんだろう……。
八重樫先生から一通り暗室設備の説明を聞いたあと、撮影してきたフィルムを三人一組で暗室に入り、手探りでリールに巻いた。練習ではうまくいったが、暗闇の中ではなかなかうまくいかない。
リールに巻き終わると、セーフライトを点け、暗室時計のタイマーを7分にセットし、四角いタンクにたっぷり入った20℃の現像液に三人分のフィルムを浸す。そして30秒間ゆっくりかくはんする。
その後30秒放置し、10秒かくはん、また30秒放置、10秒かくはんさせ、これをタイマーが鳴るまで繰り返す。
このころにはセーフライトの微小の赤い光にも目が慣れ、現像液から取り出したフィルムには画像が浮かび上がっているのが確認できる。
そして停止液に浸し、30秒間かくはんしたあと、タイマーを6分にセットし定着液につけ、現像と同じ要領で作業を進めていく。
最後の水洗いではかくはん後、15分ほど水を流したまま放置しておくが、一本のフィルムがリールから外れ、まるでワカメのように水の入ったタンクの中を泳いでいた。
そのフィルムは一部のカットが真っ黒いままだった。
かくはんの途中でフィルムがリールから外れて正しく現像されてなかったのだ。それがぼくのでないことに安心したが、いったんタンクの中にフィルムを落とせば誰が誰のフィルムをかくはんしているかはわかるはずもなく、三人一組でやれば必ずこういうことが起きるので事故だと思って諦めるしかない。
水洗い後、スポンジで水を吸い取り、フィルムを乾燥機に入れる。
フィルムが完全に乾燥したのを確認して乾燥機から取り出し、6コマごとに切ってネガシートに収納する。
教室を出てネガシートを空に当てると、くっきりとぼくが移した浅草の駒形橋が白黒反転した状態で浮かび上がっている。
それをベタ焼きし、36カットの中から1カット選び、ネガを引き延ばし機のネガキャリアにセットし、印画紙に適正の数秒間光を当てる。
印画紙を現像液に浸ける。
真っ白い印画紙にゆっくりと画像が浮かび上がってきた。
停止液の酢の匂い。か細く光る赤いセーフライト。暗い部屋に引き延ばし機の光が点滅し、印画紙に思い思いの心象風景が焼き付けられる。
記憶が蘇る。
錆びた鉄の手触り。雨の匂い。橋から見たビル群や傘を差す女性……。
橋の仕上がりはみんな似たようなもので、みな淡々と暗室作業の工程をこなしていったが、ぼくはこの学校に来て初めてやりがいのある授業を見つけたことに胸の中でガッツポーズを決めた。
その頃ぼくは銀座のクラブでのバイトを辞め、高円寺の北口にある喫茶店シャテニエで働き始めていた。確か9月の終わり頃だったと思う。ようやく長く続けられそうなバイトを見つけた。
シャテニエには、何度かコーヒーを飲みに行っていた。
ある日、その店の入り口に、小さな字で丁寧に書いてあった貼り紙を見つけた。
「珈琲喫茶シャテニエ/バイト募集」
早速公衆電話から紙に記載された番号に電話し、その日のうちに面接をし、その日のうちにバイトが決まった。
40代中頃のパンチパーマの店長、山崎さんがぼくの面接をしてくれた。
山崎店長はお客さんから注文を受けたブレンドコーヒーを「余分に淹れちゃったから」とぼくに出してくれた。コーヒーカップの3分の1に満たない量のブレンドだったが、ぼくはそこにミルクと砂糖をたっぷりいれ、甘いカフェオレにして一口で飲み干した。
山崎店長は、面接しているというのに、最初の五分くらいは無言でキャスターマイルドをぷかぷか吸って「まあよく来たねぇ」と言ったきり何ひとつしゃべらなかった。
ぼくは間が持たずに「いま通ってる学校がここから近くにありまして……、ここには何度かコーヒーを飲みに来ました」
と言うと店長は
「へぇー、そう」と言ってまたタバコをぷかっとやり出した。
なんだかぼくよりも店長のほうが緊張してるようだった。
タバコを吸い終わると山崎店長は「もう一杯飲むか、アイスコーヒーがいいか!?」と言ってグラスにアイスコーヒーを得意げに注いでくれた。
「早速明日来れる? 佐藤くんって子がお前さんの面倒みるから。あと髪、黒くしてきて。ピアスも外してよ」と言われ早速ぼくは次の日からこのシャテニエで働くことになった。
「今月バイト代入んねくて厳しいから早めに仕送りもらっていい!?」
「なんだてぇあんたぁ、ろぐに連絡もよごさねでぇ。お金に困ったどぎだげ連絡してくんもんねぇ、あんたは。この前テレビで見だげど、援助交際なんて言われでんのあっから、変なのさ手ぇ出すなよぉ。お前バガだがらお母さん心配だぁ。」
映画「KIDS」を観たのはこの時期で、ラリー・クラークのようにティーンズのリアルな日常を撮れたらかっこいいなぁ、とも思ったが、ぼくの日常のリアルにはスリリングなセックスとドラッグなど微塵も存在していなかった。それよりも親からの仕送りが少しでも早く入金されないかどうかの方が日常のリアルな問題だった。
ぼくは写真の授業を受けて以来、EOS Kissを肌身離さず持ち歩き、通学時の風景や寮の部屋から見えた空などを撮った。
シャテニエにもカメラを持って行き、バイトが終わって店内に先輩の佐藤さんと二人だけになると、 シャテニエの大きなガラス窓から見える高円寺の北口の風景を何枚もフィルムに収めた。
学校の暗室は、八重樫先生の許可をとればいつでも利用して良かったから、最初の実技の授業以降暗室には頻繁に通った。
…ひとりで暗室に入ってみたかった。
自分の意志で撮影したものを誰にも見られたくなかったし、居心地の悪い学校の中で暗室だけは自分に都合のいい住処にしたい気持ちもあった。
教室の前に来ると、ドアに貼られた「暗室」とプリントされた紙が真新しくなっていた。中からは男女の笑い声が聞こえる。
入ると、写真概論の髭のジルと、見たことのない若い女性が楽しそうに話していた。暗室は、よっちゃんイカの代わりに香水の匂いに包まれていた。
落ち着いた色のワンピースを着ている若い女性。そのワンピースは肌に密着し、体のラインをこれでもかと強調させ、あまりに丈が短いので視線を外そうにも下半身に目をやらないほうが不自然なくらいだ。
一体この女は学校をなんだと思ってんだ!?
髭のジルは、八重樫先生はいま体調を崩し、病院に入院しておられるので、その間卒業生であるこの女性に来てもらうことになったと説明してくれた。
Please don't return,Mr.YAEGASHI!!
ぼくは早速撮りためた3つのフィルムを現像しようとフィルム暗室に入った。ひとつは通学中に撮ったもの。もうひとつは寮の部屋から見える景色。もうひとつはシャテニエの店内、シャテニエから見える高円寺駅や駅前広場を撮ったものだった。
赤いセーフライトの下、鼻を突き刺す酸っぱい匂いを嗅ぎながら現像液に手を突っ込み、フィルムをかくはんする。
薄い仕切り板の向こうで髭のジルと香水の女性が楽しそうに会話している。会話が途切れると何か始めてるんじゃないかと思い、板に耳を当てた。
おかげでタイマーをセットすることすら忘れ、初めてひとりで現像したフィルムは真っ黒。
失敗に終わった。
しかしそれが思わぬ展開につながった。そのフィルムを見た髭のジルが香水の女性に、この生徒に現像の仕方を教えてやってくれ、と言いだしたのだ。
狭いフィルム暗室に香水の女性とふたりきり。
香水の女性はひとに教えることが慣れているのか、順序立ててわかりやすくフィルム現像のノウハウを教えてくれた。
けれどぼくは先輩の体が気になって何ひとつ頭に入っていない。
ひとつ説明が終わるたびに訪れる沈黙…。
タイマーの針の音が正確に時を刻む。
停止液の酸の匂いと先輩の香水の匂いが混ざる。
ぼくの手に大量の汗。
現像液に手を入れチャポンチャポンと静かな音をたててフィルムをかくはんする先輩。
セーフライトの微かな赤い光が先輩の胸を照らし、暗闇にふくよかな胸のラインをぼんやりと浮かび上がらせる。
ぼくの意志とは関係なしに妄想を始める脳。先輩の体とふたりの沈黙がぼくの脳に刺激を与えてどんどん妄想が膨らんでいった。
ぼくは先輩と交わりたい欲求を抑え、息を殺して次の説明を待った。
ピピッピピッピピピッ!!
タイマーがなる。
現像液からフィルムを取り出し、先輩が説明を始め、フィルムを停止液、そして定着液に入れた。
その瞬間、体勢を崩した先輩の体がぼくの方によろよろと倒れかかってきた。柔らかくて冷たい感触を残して、先輩はすぐに元の位置に戻った。
香水の女性のおかげで2本目のフィルムは完璧に現像出来た。
「これ…どこ?駅!?」
「バイト先の喫茶店から撮った高円寺駅です…」
「へえー、いいね。きれいだね、夜の高円寺駅」
暗室を出た香水の女性は仕事をひとつ終えて晴れ晴れとしていたようだった。
先輩は自分の名前も名乗らず、ぼくの名前も聞かず、いまの作業が後輩に教える何度目かのたった一回であるかのように、何事もなく髭のジルとさっきまでの話の続きを始めた。
ぼくはすぐにもう一度フィルム暗室に入り、3本目のフィルムの現像に取りかかった。
ぼくの肌には先輩の柔らかくて冷たい胸の感触がまだ残っていた。ぼくの欲求はもう止められなかった。暗室の暗闇の中、凄い勢いで脳が勝手に妄想を始める。…フィルム現像を媒体にしてぼくと先輩は……。
……ひとつ説明が終わるたびに訪れる先輩と後輩の沈黙。
タイマーの針の音が正確に時間を刻む。
現像液の酸の匂いと先輩の香水の匂いが混ざる……。
手には汗……。
先輩がフィルムをゆっくりと優しくかくはんする。
チャポン……チャポン……。
チャポン……チャポン……。
セーフライトの微かな赤い光が先輩のふくよかな胸を照らす……。
手には汗……。
ここでタイマーがなるっ!!!
先輩が体勢を崩してぼくの方によろけた!!!!
ぼくは先輩を支える!!!!!
先輩の柔らかくて冷たい肌の感触!!!!!!
はいっ、そこでふたり目が合うっ!!!!!!!
微かな赤い光に照らされた先輩の潤んだ唇!!!!!!!!
元の位置に戻ろうとする先輩を強引に引き寄せる!!!!!!!!!
はいっ、もう一度ふたり目が合う!!!!!!!!!!
唇が重な……
それっ、いけっー!!!!!!!!!!!
ぼくは鼻で大きく停止液の酸っぱい空気を吸って、左手でフィルムをかくはんしながら、右手で欲棒を握った……。
……。
結果、香水の女性に協力してもらった、たった1本、シャテニエで撮ったフィルムだけがうまく現像出来た。寮の窓から眺めた空や通学中に撮ったスナップ写真の2本は失敗に終わった。
フィルム暗室を出ると、先生と香水の女性は相変わらず楽しそうにおしゃべりをしていた。やっぱり暗室は香水よりも薬品の酸っぱい匂いのほうが強烈だった。
シャテニエから撮影した高円寺駅のカットのうち、比較的うまく撮れていたカットを選んでネガキャリアにセットし、初めてひとりでプリントをした。
六切りの印画紙にプリントされたシャテニエから見た高円寺駅は、白と黒がはっきりせず、淡いグレーの膜がかかったようにぼんやりとしていた。
髭のジルは、フィルターや印画紙の号数を変えてみたらいい、もう少しコントラストをつけた方がいいと言った。
けれどその写真はいつもぼくの目に映るぼんやりとした高円寺駅の光景そのものだった。
この写真を山崎店長や佐藤さんが見たらなんと言うだろう……。
その日バイトは休みだったが、ぼくはその印画紙をバッグに大事にしまってシャテニエへ向かった。
1978年1月15日生まれ。
やぎ座。O型。山形県山形市出身。中学生の頃のあだ名は「ゴボウくん」。
バンド「銀杏BOYZ」元ドラム担当。